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クラさんの「農」のある暮らしの最近のブログ記事

クラさんの「農」のある暮らし その24

サツマイモはこれまで本格的に作ったことがありませんでした。

理由は簡単です。耕作地が狭いために、いつも作付けの優先順位が低かったためです。

ここ数年、庭の片隅の陽があまりよく当たらないところに実験的に作ってみたのですが、収穫量が少なく、甘みもなく、家族の評判もよろしくありませんでした。

 

今年は、汚名返上とばかり、比較的栽培条件の良い場所に、ベニアズマのツル苗20本ほどを、6月に植え付けました。ジャガイモやサトイモと違って、種芋ではなくツルを植えるのですが、そのツルから地中に伸びた根の肥大化したもの(塊根)が、サツマイモと呼ばれているわけです。

ツルは液肥と降り注ぐ太陽の恵みを受けて四方八方にどんどん広がり、地中の塊根も成長し、10月には収穫の時期を迎えました。

恐る恐る掘り起こしてみると、結構な大きさに成長しており、量もそこそこでした。

 

お味はいかがかな? ふかし芋もてんぷらも、口に入れてみると、まあまあの甘さ。家族の評価も合格点で、めでたし、めでたし。

 

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さて、10月も末。

大根など、菜園の秋冬野菜たちもだいぶ大きくなってきました。

そして、タマネギの植え付けの時期がやってきました。

 

ふり返ると、「農」のある暮らしの第1回は、タマネギの植え付けの話しでした。

気の向くままに、思いついたことを書き、身の周りの野菜や木の実などを、1年間にわたって紹介してきましたが、これからはペースを落とし、何か新しい題材が出てきた時に、のんびりと書きつないでいくことにしましょう。

 

クラさんの「農」のある暮らし その23

今年も栗をたくさん収穫しました。

 

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田舎の家には、子どもの頃から栗の木があり、朝早く拾った実を囲炉裏に埋めて、焼き栗として食べたことを思い起こします。

この栗の木は枯れてしまい、今は、その後に父が植えた木が3本生い茂っています。私が仙台に出てきてから植えたものですから、樹齢はおそらく30数年というところで、もうかなりの大きさになっています。

この他にも小さな栗の木が2本ありますが、これは父が亡くなってから私が植えたもので、樹高はまだそんなには高くないのですが、「桃栗3年」の言葉通り、もう立派に実をつけています。

 

5本の木から収穫した栗は、とても我が家だけでは食べきれません。田舎のご近所など、あちらこちらにおすそ分けをして、自然の恵みを賞味していただいています。

 

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ところで栗の木といえば、縄文時代の東北では大事な建築用材であり、その実は貴重な食糧資源だったようです。

そのことを実感したのは、青森の三内丸山遺跡を訪ねたときです。

だいぶ前に、北海道・東北ネットの青森例会のあとで、小野寺・十河両先生と訪れたのですが、あの復元された巨大な櫓のような建物の柱には、直径1メートルもの栗の巨木が用いられており、遺跡からは栗の実もたくさん発掘されていたのです。

 

5000年前の縄文人の生活に思いを馳せながら、栗の実を味わうのも一興でしょう。

クラさんの「農」のある暮らし その22

田舎(湯沢)の家の庭には、ナツメの古木があります。

幹の周りは1メートル以上です。おそらく樹齢は100年を優に超えているでしょう。

枯れ枝も目立つようになってきましたが、今でもそれなりの実をつけて、存在感を示しています

 

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ナツメの樹には、いろんな思い出があります。

 

小学生の頃、学校から帰るとかばんを置いて、ナツメの樹に登り、赤みを帯びて熟した実をポリポリおやつ代わりに食べたものです。最近はほとんど加工用に利用され、生で食べることも少なくなったナツメの実ですが、子どもの空腹を満たしてくれた時代もあったのです。

 

そうそう、縁側にラジオを置いて、ボリュームを一杯に上げて、水原監督時代のジャイアンツの試合を、ナツメを食べながら樹上で聴いたこともありました。

 

これも小学生の頃ですが、枝から枝に渡ろうとして足を踏み外し、ものの見事に落下したこともありました。背中を強打し、しばらく呼吸困難に陥り、周りの人々をハラハラさせたことを、昨日のことのように思い起こします。

 

こうした記憶があるからでしょうか、ナツメには思い入れが強く、自宅の庭にも植えて眺めています。

ナツメの実が赤みを帯びてきました。小枝から実を取って齧ってみました。懐かしいりんごのような味が口一杯に広がります。

 

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幼き日の記憶を紡いでくれるナツメの古木、まだまだ現役で活躍できるよう、見守っていこうと思っています。

クラさんの「農」のある暮らし その21

今年の東北は、夏らしい日差しの強い日が少なく、朝夕にはすっかり秋の気配が漂い始めています。

 

秋野菜の種まきの時期になりました。

お盆過ぎから、トウモロコシなど役目を終えた夏野菜の跡地に、とりあえず大根の種を蒔きました。これから順次、実物、葉物の秋野菜を植えていきます。

 

とは言っても、夏野菜たちもまだまだ元気です。

最近、ゴーヤを緑のカーテンとして学校や家庭のベランダに植え、収穫も楽しもうという向きが増えているようです。

 

ここ数年、棚を作り、ゴーヤを栽培している私ですが、今年は少し遅めに、余った苗をプランターと発泡スチロールに植えて、軒先に這わせてみました。

ご覧のように、だいぶつるが延びてきました。

また実もつき始めました。

一説には、こんもりと茂ると、室内の気温が数度下がるといいますから、試してみる価値が大いにあるようです。暑さを防ぎ、ゴーヤチャンプルーなどの料理も楽しめるのですから。 

 

 

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8月22日に、だだちゃ豆をはじめて収穫しました。

日照不足の影響が心配されましたが、味も香りもまあまあでした。

やはり、ビールとの相性は最高です。

 

 

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クラさんの「農」のある暮らし その20

7月も末になると、収穫した野菜の彩りも多彩になります。

 

 

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この時期、私にとって待ち遠しい野菜の一つはモロヘイヤです。

モロヘイヤは、気温が高くなってくると、どんどん成長しますが、今年はぐずついた天気が続いたために、いつもの年よりも成長が遅れ気味でした。最近ようやく収穫できるほどの草丈になりました。

 

 

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モロヘイヤは、原産地がエジプトで、アラビア語で「王様の食べる野菜」という意味だそうです。王様の難病が、モロヘイヤのスープで治った、という伝説に由来するとのこと。

クレオパトラも好んで食べたとか?

こんな話しが伝わるほどに、モロヘイヤはビタミンやミネラルを豊富に含んだ、栄養価の高い人気上昇中の野菜なのです。

 

 

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ねばねば系の野菜に目がない私にとって、モロヘイヤは夏に欠かすことのできない一品です。

茹でたり、炒めたり、スープにしたり、どんな調理法でもおいしく食べられますが、私の夏の一押しは、稲庭うどんと一緒にズルズルと食べることです。

 

農作業で汗を流したあと、茹でたモロヘイヤをよく冷やし、これまたよく冷水にさらした稲庭うどんの上に載せ、冷たいたれにつけて、一気にのどに流し込みます。

稲庭うどんのつるつる、モロヘイヤのつるつる、つるつるの二乗によるのど越しのうまさは、なんともいえません。

 

 

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クラさんの「農」のある暮らし その19

7月に入ると、5月に植えた夏野菜たちが次々に収穫の時期を迎えます。

今年の初収穫はナスとつるむらさきでした。

 

ナスは灰汁が強いこともあって、生でそのまま食べることはあまりないのですが、永田農法で作ったナスは、スライスしてサラダ感覚でも食べられます。ほんのりとした甘さが口の中に広がります。

そうそう、写真のような面白いナスもありましたよ。

 

つるむらさきは私の好きな野菜の一つです。栄養価が高く、秋口までコンスタントに収穫できます。食べた時のあのねばねば感がなんともたまりません。ソーセージなんかといためると好いですね。

 

しし唐も採れるようになりました。

そのままがぶりと食べたら、何と辛味もなくおいしかったですよ。でもてんぷらにして、蕎麦かうどんと食べるのがいいですよね。

 

きゅうりとインゲンも勢いが良くなってきました。

きゅうりはこだわりの四葉種。生でも、漬け物でも歯ごたえがあって実においしい。からし漬けはたまりません。ビールが進んで困ります。

きゅうりといえば、餓鬼の頃、川での水遊びの合間に、近くの畑から失敬してきたものを、がつがつと食べたことが懐かしく思い起こされます。

 

トマト、枝豆、ゴーヤ、モロヘイヤ、ピーマン、トウモロコシなどがこれから本番を迎えます。ゴーヤも小さな実をつけ始めました。

 

野菜づくしの夏の到来です。

 

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クラさんの「農」のある暮らし その18

農作業は自然が相手です。

思い通りには行かないこともしばしばです。

 

今年は、自宅の庭のジャガイモに異変があり、収穫量も大幅減です。

原因は2つぐらい考えられます。一つは連作障害です。狭い土地ですので毎年毎年植える場所を変えて、連作障害を防ぐのはなかなか難しいことです。しかし一工夫が必要なことはいうまでもありません。

もう一つはモグラがあちこちに穴を掘り、その穴に何者か(たぶん野ねずみ)が入り込み、成長してきたジャガイモを食べてしまったらしいことです。モグラ対策は来年の重要課題の一つとなりそうです。

途中で異変に気づき、湯沢の菜園にも急遽ジャガイモを植えたのは正解でした。こちらの方は、時期は少し遅れますが、何とかほどほどに収穫できるのでは、と期待しているところです。

 

野菜づくりの楽しみの一つは、生育の過程をじっくり観察し、成長具合に一喜一憂しながら、収穫の時期を迎えることです。途中でのちょっとした葉や茎の異変も気になります。しかし、農薬を使いませんから、手で虫を取ったり、病気にかかった葉を取り除いたりしながら、後は何とか障害を乗り越えてくれと祈るしかありません。

 

5月の連休に湯沢の菜園に植えた苗が、今のところ順調に成長しています。

トマトやナスは花が咲き、小さな実をつけ始めました。

 

6月末の菜園は、こんな様子です。クリの花も咲いていますね。

 

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クラさんの「農」のある暮らし その17

 だだちゃ豆といえば、その名も知れた山形は鶴岡が本場の枝豆の王様。

香りと味の良さは抜群です。

収穫期に畑に入ると、プーンと甘い香りがしてきます(気のせいかな?)。

鍋でゆでていると、家の2階にまで芳香が漂ってきます。

そして口に入れると、その香り、甘さに舌も驚いてしまいます。

「1度食べたらやめられない」、という山形の「○○○豆」の宣伝がありましたが、正にその通り。

 

私も数年前からだだちゃ豆の虜になっています。

ホームセンターで手に入れた最もおいしいといわれる時期の種を最初にポットに蒔くのは5月の中旬、食べごろは8月20日頃となります。

 

だだちゃ豆は、なかなかデリケートな代物です。うまく管理しないと発芽してくれません。

他の枝豆と決定的に違うのは、水を充分に与えた土に播種した後、発芽までは水を一切与えず、乾燥を防ぐため新聞紙等で覆うことです。

このように細心の注意を払っても、発芽率はよくて70パーセント程度です。

 

発芽したら充分に水を与え、適当な背丈に成長したら、15~20センチ間隔ぐらいに定植します。6月10日に一部を定植しました。

 

暑い日の冷えたビールとだだちゃ豆が、脳裏に浮かんできます。

 

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クラさんの「農」のある暮らし その16

キウイフルーツの棚の下には、蕗が今を盛りと生い茂っています。

蕗の食べ方はいろいろありますが、蕗の葉の佃煮がなかなかいけると知ったのは昨年のことでした。それまでは、葉は全て捨てていたのですから、なんとももったいないことをしていたものです。

一度湯がいたものを、しばらく冷水につけ、よく水切りをして細かく刻み、出し汁、酒、みりん等で味付けしながら煮詰め、白ゴマをふりかけます。

 

山椒も今が柔らかい新芽の季節です。

この新芽の佃煮も作りました。

 

両方とも、香りよし、味よし、酒の肴に最高です。

健康診断で、担当の医師から節酒を勧められているのですが、この2つの肴を目の前にすると、医師の言葉はどこかに消えてしまいます。

 

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クラさんの「農」のある暮らし その15

5月の連休は、農業大好き人間にとっていろいろと忙しい時期でもあります。

まず、ポットでの育苗です。とりあえず、トウモロコシ、早生の枝豆、かぼちゃ、モロヘイヤ、バジルの種をポットに丁寧に蒔きました。おそらく1週間ぐらいで発芽することでしょう。いずれ適当な大きさになったら、主に湯沢の菜園に植え付けることになります。

 

きゅうりとインゲンは、何とかスペースを見つけて自宅の菜園に直接種を蒔きました。いずれも「つる有」ですので、発芽し成長してきたら、つるを絡ませる支柱を立ててやらねばなりません。

ところで、きゅうりについてはちょっとこだわりがあります。「四葉(スーヨー)」種の歯ごたえのある、しゃきっとした味が好きなので、この品種以外のきゅうりを植えることはありません。苗は私の周囲では市販されておりませんので、必ず種から育てることになるわけです。苦労も多いのですが、収穫したてのきゅうりを生で食べたときの喜びには代えられません。

 

湯沢の菜園には、ジャガイモとサトイモを植え付けました。

気温が高い傾向が続いているので、例年よりもちょっと早いのですが、トマト、ナス、ピーマンの苗も購入し定植しました。晩霜がちょっと心配ですが‥‥‥。

昨秋、自宅に植えたねぎの苗も移植してきました。

今後、ゴーヤ、しし唐、唐辛子、つるむらさき、パプリカ、サツマイモ等も順次植え付けることになります。

 

暖かくなって、昨年植えたタマネギも大きくなってきました。同時に雑草もぐんぐん伸びてきます。丁寧にとってやらないと、野菜の成長を妨げることにもなります。

種まき、植え付け、草取りと、結構忙しい連休ではありました。

 

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