自由帖

クラさんの「農」のある暮らし: 2009年9月アーカイブ

クラさんの「農」のある暮らし その22

田舎(湯沢)の家の庭には、ナツメの古木があります。

幹の周りは1メートル以上です。おそらく樹齢は100年を優に超えているでしょう。

枯れ枝も目立つようになってきましたが、今でもそれなりの実をつけて、存在感を示しています

 

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ナツメの樹には、いろんな思い出があります。

 

小学生の頃、学校から帰るとかばんを置いて、ナツメの樹に登り、赤みを帯びて熟した実をポリポリおやつ代わりに食べたものです。最近はほとんど加工用に利用され、生で食べることも少なくなったナツメの実ですが、子どもの空腹を満たしてくれた時代もあったのです。

 

そうそう、縁側にラジオを置いて、ボリュームを一杯に上げて、水原監督時代のジャイアンツの試合を、ナツメを食べながら樹上で聴いたこともありました。

 

これも小学生の頃ですが、枝から枝に渡ろうとして足を踏み外し、ものの見事に落下したこともありました。背中を強打し、しばらく呼吸困難に陥り、周りの人々をハラハラさせたことを、昨日のことのように思い起こします。

 

こうした記憶があるからでしょうか、ナツメには思い入れが強く、自宅の庭にも植えて眺めています。

ナツメの実が赤みを帯びてきました。小枝から実を取って齧ってみました。懐かしいりんごのような味が口一杯に広がります。

 

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幼き日の記憶を紡いでくれるナツメの古木、まだまだ現役で活躍できるよう、見守っていこうと思っています。