議員の海外視察

仙台市議会の最近のブログ記事

仙台市議の海外視察がついに廃止へ

11月30日,仙台市議会がようやく海外視察の廃止を決めました。仙台市議会の議会改革検討会議(座長・渡辺公一副議長)が,海外視察の必要性は認められるが、現行制度は廃止する,とする答申書を野田譲議長に提出したのです。

市議の海外視察が観光旅行と区別がつかず,昼間からビールを飲んだり,予定の視察先を訪問せずにブランドショップで買い物をしたりで,無駄なものであったことは東北放送の取材で暴露されていたところです。予算を決めて「100万円の範囲で行ける」などとする制度はもはや許されません。廃止は当然のことです。

「海外視察の必要性は認められる」とするところに,ゾンビのように復活を図る狙いがうかがわれ,注意が必要です。
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敗訴が確定 仙台市議会議員海外視察訴訟最高裁判決


仙台市議会が2006年度に実施した2件の海外視察をめぐり、オンブズマンが経費計約900万円を当時の市議9人に返還させるよう奥山恵美子市長に求めた訴訟で、最高裁第2小法廷(古田佑紀裁判長)は6月4日、オンブズマン側の上告を受理しない決定をしました。残念ながらオンブズマン側の請求を全面的に退けた仙台高裁判決が確定しました。

海外視察のような『お手盛り』の支出に対しては、裁判所が積極的に違法性を判断する必要があります。にもかかわらず最高裁は不受理としてしまいました。自らの役割を十分に理解していないと言わざるを得ません。

仙台市議の海外視察については,本年4月24日にTBSの報道特集で実態が鋭く暴かれました。視察とは名ばかりでバラ園を見て回ったり,ブランドショップをめぐったり,昼間からビールを飲んだりしていて,目を覆うばかりです。

 オンブズマンはこれからも議員の海外視察については厳しく監視していきたいと思います。
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市議会議員海外視察訴訟結審 判決へ


7月14日,市議会議員の海外視察訴訟の控訴審が結審しました。
オンブズマンは証人尋問の結果を踏まえて,下記の最終準備書面を提出しました。

控訴審判決言渡しの予定は以下のとおりです。裁判所には市民の常識を十分に
踏まえた判断をしてもらいたいものです。今どきこのような成果の乏しい「視察」旅行
が許されるのでしょうか。

   判決言渡日 9月18日(金)午後1時10分 仙台高等裁判所

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市議会海外視察訴訟の控訴審証人尋問終わる

 市議会海外視察訴訟の控訴審では,議員側が「伊サッカー協会との面談日がずれ込む可能性があったので最終日の宿泊費は無駄ではない。最終日はガイド・アシスタント費用は支出していない」と弁解しています。本年6月9日,岡本あき子議員の証人尋問が行われ,①ずれ込みが予想された当日に実際は帰国の途についていること,②休養を兼ねた自由視察日にガイド料や通訳料が公金から支出されていたことが判明しました。今後は最終準備書面を提出して,次回結審となる予定です。
 議員らは皆,相当な日程を割いて有名な観光地を「視察」しています。旅行の全体を観察すれば,「視察」した割には仙台市政には何の成果もなく,常識に照らしてお手盛りの観光であることが明らかです。全額税金を投入して行うことが許されるのか,安易な裁量論に逃げることなく,仙台高裁には常識的な判断を期待します。

  次回裁判期日 本年7月14日(火)午前11時 仙台高裁第1民事部

【控訴審第1回】仙台市議会議員海外視察違法訴訟

 

 4月24日(金)仙台市議会議員海外視察違法訴訟の控訴審第1回口頭弁論がありました。オンブズマンは控訴理由書を陳述し,第1審の誤りを指摘しました。

 → 市海外視察控訴理由書090216.pdf

 次回期日は以下のとおりです。もしかしたら,証人尋問になるかもしれません。

    6月9日(火)午前10時 仙台高裁第1民事部

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(掲載)市議会海外査察判決文

12月18日に言い渡された市議会海外査察の判決文(仙台地裁第3民事部)を掲載します。

3つに分けてアップしますので,こちらからご覧ください。

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判決主文~当事者の主張081218.pdf

判決裁判所の判断081218.pdf

判決別紙081218.pdf

(控訴しました!)仙台市議会議員海外視察違法訴訟

本日,上記訴訟の第1審判決に対して控訴しました。

第1審判決の不当さは,先にご説明したとおりです。

控訴審では,本件海外視察が議会・議員のお手盛りに過ぎないこと,視察日程の半分ほどは観光旅行と区別しがたいこと,視察の効果など何もないこと,などを指摘していきます。第1審の証人尋問等の結果を踏まえれば,ひどいお手盛り旅行であることは明らかです。

仙台高裁が市民感覚に沿った常識的な判断をすることを期待したいと思います。

                                                                そごう

一部返還命令!仙台市議会議員海外視察違法訴訟 第1審判決

 

 本日,仙台地裁第3民事部は,市議会議員海外視察違法公金支出返還訴訟の判決を言い渡しました。池田友信市議,屋代光一市議,佐藤わか子市議,岡田あき子市議に対し,連帯して12万8400円を返還すべきことを宣言したのです

 判決主文はこちら→ 地裁判決主文081218.pdf

 判決全文は後日アップ予定です。

 仙台市議の海外視察に対し初めて違法と判断した判決で,オンブズマンの一部勝訴です。

 しかし,オンブズマンとしては非常に不満の残る内容でした。一言で言うと,この判決は時代遅れの判決で,市民感覚と乖離しているということです。みなさんはこんなお手盛りの成果のない海外視察が現在も通用すると感じられますか?旅行の実態については, 2008年10月 1日の本HPの記事をご覧下さい。

 この判決は議会のお手盛りを放置する判断で,本年12月1日の県議会政務調査費判決とは対照的な判決です。議会のお手盛りを厳しくチェックすべき司法の役割を忘れていると言わざるを得ません。この判決の評価の詳細については,オンブズマンのコメントをご覧下さい。→ 地裁判決後コメント081218.htm

 本日夜のオンブズマン例会で控訴することを決めたので,来週中には控訴する予定です。控訴審では,せめて平成17年5月12日の大阪高裁判決と同程度の判決を獲得したいと考えています。控訴審の仙台高裁には,議員特権を否定する社会の流れや一般市民の常識にマッチした明快な判断を期待します。

                                    そごう

仙台市議会議員海外視察違法訴訟 第1審

<知っていますか?議員の海外視察の実態!>
 
 仙台市議会議員は4年間の任期のうちで,1人100万円までの旅費を使って,海外に「視察旅行」に行くことができます。しかし,その旅行の実体はおよそ公金を投入して行うべきものではありません。オンブズマンは,情報公開によって「海外出張報告書」を入手してその中身を分析して,観光的要素の多さや費用対効果を無視した高額な支払いに疑問を持ちました。
 オンブズマンは,分析結果に基づき,平成19年3月8日,住民監査請求をしましたが,監査委員は「違法ではない」としてこれを棄却しました。4名監査委員のうち3名まで議員出身ですから,その結果は予想していましたが・・・・。
 
 そこで,オンブズマンは,平成19年6月6日,①イスタンブール・カイロ・アテネの海外視察(佐々木両道氏ほか4名参加)と,②ジェノバ・ローマの海外視察(池田友信氏ほか3名の参加)に絞って,住民訴訟を仙台地裁に提起しました。これらの視察日程は下記の行程表の「事実証明書9,10」のとおりです。
      ↓
 
 市民の皆様は,このような日程をご覧になってどう感じられるでしょうか。真に必要な視察ならやむを得ませんが,1人約100万円を使う価値があるでしょうか。また,仙台市政といったい何の関係があるのでしょうか。また,何らかの役に立ったのでしょうか。仙台市や旅行に行った議員は「議会には大きな裁量がある」「目的どおり視察をしてきた」などと弁解していますが,証人尋問をしてみると,驚くべき実態が明らかになりました。
 詳しくは,次の最終準備書面をご覧下さい。
 
 たとえば,イタリアサッカー協会訪問の目的は,①仙台カップユースサッカーへのジュニアチームの出場依頼と,②イタリアプロ4選手の足型取りの依頼だと市議は弁解しました。しかし,視察市議らにこれらを本気で実現する意思や気概が全くなかったこと,そのために目的を実現するような視察内容でなかったこと,事前の準備もしていないことが判明したのです。
    ①ジュニアチームの出場のためには,どうして参加してくれなくなったかという原因を調べて,相手が参加しやすくなるような条件や戦略を考えて依頼に赴くことが必要です。しかし,市議は原因すら把握しておらず,何の戦略も持たずに訪問したことを自白しました。結局,現在もジュニアチームの出場は実現していません。市議は,それを仙台市当局の責任だと責任転嫁しましたが,視察者4名はその後市当局に何ら有力な働きかけや協力もしていないのです。
    ②イタリアプロ4選手の足型取りについては,見当違いの訪問依頼であることが明らかです。そもそも4選手は各クラブチームに所属しており,イタリアサッカー協会がクラブチームの意思とは別に足型を取り付ける権限があるのか,大いに疑問です。そんなことは依頼に行く前からわかっていることで,この点を事前に確認しておくべきです。ところが,この点の確認すらしていないと市議は自白しました。また,足型取りを実現するためには,少なくとも各選手が所属するクラブチームに直接依頼することが必要ですが,それすら未だにやっていないのです。さらに,これも同様に仙台市当局の仕事だと市議は責任転嫁しましたが,自らは,足型取りが実現しない原因を確認すらしていないのです。
    結局,イタリアサッカー協会に行ってお願いをするだけでは上記の①②は実現が難しく,そんなことは参加市議らも初めからわかっていたのです。だから,何の事前調査もせず,何の準備もせず,何の戦略もなく,通り一遍の依頼をしただけで,依頼後はその結果に関心もなく,仙台市当局への追及もしなかったのです。これではイタリア訪問の口実にサッカー協会訪問を使っただけと評価されても仕方がないでしょう。
 
 こんな海外視察なら,即刻やめるべきですね。
 
 この裁判の判決言渡は  12月18日(木)午後1時10分 仙台地裁第2民事部
 です。ぜひご注目下さい。