裁判所は,オンブズマンの請求を認めませんでした(請求棄却)。
裁判所の判断枠組みは,合理的必要性がないにもかかわらず派遣したり,視察の名のもとに観光をさせることを容認して派遣するなどの場合には裁量権行使の逸脱濫用として違法となるというものでした。このような一般論を当てはめ,外形的には観光旅行と区別できないと認定しながら,もっぱら観光目的の視察であったと断ずることは出来ない,あるいはそれなりに知識を高め見聞を広めたことが伺われないではなくそのことが県政に資する可能性も否定しがたく一定の成果を上げたと言えなくもないなどと,二重否定を何度も重ねて議員を救済しました。
これでは百点満点で0点でなければ裁量権行使の逸脱濫用はないと言うに等しく,不当な判決だと考えます。オンブマンとしては当然控訴する予定です。
小野寺
判決はこちら→判決091020.pdf