議員の海外視察

2010年6月アーカイブ

県海外視察;上告受理申立理由書提出しました!

先日の県海外視察住民訴訟に対する仙台高裁の判決に対し不服があったため、オンブズマンは上告し、6月22日付で上告受理申立理由書を提出しました。

提出した書面の内容については img-622113741.pdfをごらんください。

時間がない方のために、簡単にどんなことが記載されているのかご説明しますと・・・。

 

 

まず、仙台高等裁判所の原判決には、以下の2点の誤りがありました。

 

議会による派遣命令の違法性と派遣された議員が受け取った旅費の支出行為の違法性とを混同し、結局いずれについても裁量行為として緩やかに審査している点

 

②原判決は、違法性の判断に当たって、裁量権の濫用・逸脱という古典的できわめて緩やかな基準を採用している点

 

の2点です。

 

そこで、上告受理申立理由書では、

 

①の点については、議会による派遣命令の違法性と派遣された議員が受け取った旅費の支出行為は明確に区別され、後者については、裁量権がないことから違法性については厳しく審査すべきであること

 

②の点については、議会による説明責任の原則を考慮し、また最近の下級審の動向を踏まえ、裁判所としては、より踏み込んだ審査をすべきであること

 

を指摘しました。

 

 

 

 

敗訴が確定 仙台市議会議員海外視察訴訟最高裁判決


仙台市議会が2006年度に実施した2件の海外視察をめぐり、オンブズマンが経費計約900万円を当時の市議9人に返還させるよう奥山恵美子市長に求めた訴訟で、最高裁第2小法廷(古田佑紀裁判長)は6月4日、オンブズマン側の上告を受理しない決定をしました。残念ながらオンブズマン側の請求を全面的に退けた仙台高裁判決が確定しました。

海外視察のような『お手盛り』の支出に対しては、裁判所が積極的に違法性を判断する必要があります。にもかかわらず最高裁は不受理としてしまいました。自らの役割を十分に理解していないと言わざるを得ません。

仙台市議の海外視察については,本年4月24日にTBSの報道特集で実態が鋭く暴かれました。視察とは名ばかりでバラ園を見て回ったり,ブランドショップをめぐったり,昼間からビールを飲んだりしていて,目を覆うばかりです。

 オンブズマンはこれからも議員の海外視察については厳しく監視していきたいと思います。
                                      そごう