政務調査費

2016年4月アーカイブ

安部孝議員の事務所費等の問題について、訴訟提起しました

石上です。

 

平成28年4月25日、安部孝宮城県議会議長が,事実婚の関係にあった安部まなみ氏が共有持分を有する物件を仙台事務所として借り上げ,平成21年4月以降,事務所賃料,光熱費,新聞代,電話料金等に政務活動費から合計545万8656円を充当してきたという事件について,本日オンブズマンは安部孝議員と自由民主党県民会議に対して政務活動費の返還を求めるよう宮城県知事に求める訴訟を提起しました。

すでに住民監査請求に対する平成28年4月8日付監査結果において,平成24年度(6月以降の分)の電気,水道,ガス料金11万1847円,平成25年度の電気,水道,ガス料金14万6725円,平成26年度の電気,水道,ガス料金16万3495円,合計42万2067円は違法不当な支出であると認められていますので,本日提訴の対象としたのは545万8656円から42万2067円を引いた合計503万6589円です。

 

訴状【議長政務活動費支出問題(事務所費)】.pdf

 

2月8日付の住民監査請求後,安部孝議員と自由民主党・県民会議の対応は以下の2点で不十分なものでした。

①まず事実を積極的に明らかにしてきませんでした。安部まなみ氏との事実婚の関係がいつ始まったのか,安部まなみ氏との生計はどのように分けられてきたのか,なぜ仙台事務所を設ける必要があったのかなど,県民が疑問に思ってきたことについて,ほとんど明らかになっていません。

②また,なぜ約6年間も安部孝議員の本件政務活動費の支出を見逃してしまったのか,その原因を明らかにして,政務活動費に関する資料のネット公開など必要な議会改革を迅速に進めようとしませんでした。

そこで,

①安部孝議員の政務活動費の支出に関する事実を明らかにすること

②会派において政務活動費の支出についてどのようなチェックがなされてきたのか不当支出の問題の原因を明らかにすること

を実現するため,今回の訴訟に踏み切りました。今後も安部孝議員の責任を引き続き厳しく追及していくとともに,政務活動費問題に関する議会改革を促していきたいと思います。

 

 

 石上雄介

事務局長の畠山です。

 政務活動費関係資料のインターネット公開を求めている請願の件で、4月22日午後1時から、宮城県議会の総務企画委員会において意見陳述をしてきました。

  意見陳述説明用パワポ平成28年4月22日.pdf

  意見陳述資料.pdf

 

紙媒体の「公開」では、一般市民は気軽に見ることはとてもできないこと(ネット公開する必要性)、方法は非常に簡単で基本的にコストもかからずできること、他の自治体でも続々ネット公開していること、メリットばかりでデメリットがないこと、などを説明しました。

議員の方々から質問もありましたが、前向きな質問ばかりであり、反対する方向からの質問が全くありませんでした(この点は非常に勇気づけられました)。

宮城県議会で是非ネット公開を実現していただけたらと思います。

畠山裕太

 

 

安部孝議員の人件費について監査請求を行いました。

仙台市民オンブズマンの石上雄介です。

 

仙台市民オンブズマンは、平成28年4月7日、宮城県議会議長である安部孝宮城県議会議員が,平成21年4月から平成27年11月にかけて,県政報告会従事,事務所県政相談応対等に対する人件費の名目で,「政務調査従事代として」等と記載された領収証に基づいて,計484万1000円を充当してきたことについて,違法かつ不当に政務活動費が支出されたものであるとして,宮城県監査委員に対し宮城県に生じた損害を填補すべく,必要な措置・勧告を求める住民監査請求を行いました。

 

平成28年4月7日監査請求書.pdf

甲1の1,甲1の2.pdf

甲2.pdf

甲3ないし甲8.pdf

甲9.pdf

 

オンブズマンでは,本年2月23日付で,人件費の支出の中から代表的な23件計102万3000円分の支出を取り出して公開質問を行い(甲1の資料です。),安部孝議員から3月8日付で説明回答を受けていました(甲2の資料です。)。安部孝議員の人件費に関する領収証は「政務調査従事代として」等と記載されているだけですので,領収証だけでは具体的な内容は全く不明なものとなっていますが,オンブズマンの公開質問に対する安部孝議員の説明によれば,人件費の支出は以下の3つの類型に分類することができます。

① 県政報告に関連するもの

   例 県政報告会の会場関連費,県政報告書の配布に関する人件費

② 事務所における県政相談に応対する際の人件費

③ 個別の視察,調査,セミナーに関して支払った人件費

しかしながら以下の一覧表に記載したとおり,安部孝議員の23件分の説明は虚偽であると強く疑われます。オンブズマンの公開質問に対して回答を準備する時間は十分にあったはずですから,安部孝議員が勘違いで回答したとは考えられません。したがって,安部孝議員は説明のつかないことに違法不当に政務活動費を支出したものというべきです。そうすると,人件費の支出全体についても,説明のつかないことに政務活動費を支出したものとして,違法不当な支出である疑いが大きく,本件監査請求に及んだものです。

 

記者レクレジュメ一覧表 (002).pdf

 

本件は

①議員は政務活動費の使途基準を軽視しており,適正に政務活動費を支出するという意識に欠けていること。特に人件費の支出について「政務調査活動従事分として」などと漠然としたことしか記録していない点は極めて問題です。

②議員の政務活動費の支出をチェックする仕組みが機能していないこと。会派が「政務調査活動従事分として」という記録のみで政務活動費の充当を認めてきたことも極めて問題です。会派のチェックは穴だらけです。

という2点で政務活動費不正支出問題を象徴している事件です。政務活動費問題については抜本的な改革が必要です。

 今後オンブズマンは,安部孝議員の責任は徹底して追及していくとともに,政務活動費について透明性を確保する抜本的な改革として,政務活動費に関する資料(収支報告書,活動報告書,出納簿・会計帳簿,領収証・支出伝票等)一切を黒塗りなしにインターネットで公開する制度を導入することを求めていきます。また合わせて,県民から見て政務活動費の支出の内容を一見して分かるよう,一つ一つの支出ごとに逐一説明が尽くすことも求めていきます。