自由帖

九寨溝・黄龍6日間(1)

帰国1週間後に四川大地震

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昨年のゴールデンウイークに、中国四川省の景勝地「九塞溝」と「黄龍」の見物を主とするパック旅行に参加した。 チベットへの興味もあり選んだものである。

三月初め頃申し込んでいたが、そのころ申込者は10人位とのことであり、まあ適当な人数であると思っていた。
ところが、三月中旬になりチベット自治区のラサで僧や市民らによるが騒乱が発生し、それを軍や警察が有無を言わさずに武力鎮圧したため、世界中から非難の声が挙がり、北京オリンピック聖火リレーへの抗議行動が起こったことは記憶に新しい。
それに対して中国は、これは国内問題であるとしてますます厳戒態勢を敷いたため、にわかに行き先が危険地域ということになってしまい、旅行の催行が危ぶまれる事態となってしまった。

私らも少しは迷ったけれど、催行されれば行くことに決意した。
結果は、参加者が私ら夫婦ともう一組の夫婦の4人となってしまったが、幸い旅行は催行された。
考えようによっては、これは我々にとって悪いことばかりではなく有り難いことでもあった。
何しろ4人で1人のガイドを独占できるわけで、そうなれば形式は団体旅行であるが実質は個人旅行となるからである。
加えてもう一組の夫婦も仙台在住ですぐ気心も知れて親しくなり、まさに個人旅行同然の気軽な旅となったのである。

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この旅行で忘れられないのは、帰国後1週間後にあの大惨事となった四川大地震が発生したことである。
一週間後の出発であれば確実にその大震災に遭っていたわけで、そうなれば命もどうなっていたか分からない。
命に別状はなかったとしても帰国が大幅に遅れたことは間違いない。
ただただ遇わなかった偶然に感謝する他はない。