自由帖

梅原市長のタクシーチケット問題(その1)

河北新報さんが情報公開制度を利用して,梅原市長のタクシーチケットを入手し,これらを分析して鋭い問題提起をされましたね。手間暇がかかる調査報道を実行されて成果を上げられたことに敬意を示したいと思います。

報道によれば,梅原市長の返納総額は05年8月から08年9月分の221万670円とのことです。約90%もが行き先等を書いておらず,本当に公務だったのか疑問は解消されません。「見つかったら返せばいい」というものではなく,梅原市長はきちんと市民に説明すべきです。このまま説明しないのなら,返還して幕引きを図ったといわざるをえません。「機密事項で移動したので説明できない」などの弁解で納得する市民はいないでしょう。

そもそも,市長には公用車が与えられていますから,公務なのにあえてタクシーを利用する必要はありません。しかも,今回の行き先不明のタクシー利用は38ヶ月で221万円(つまり1ヶ月あたり約5万8000円,1日当たり約1900円)に上ります。こんなにたくさんの機密事項での移動があったなんて,みなさんは信じられますか?

市長の説明拒否は私的流用を自白したに等しいのです。

                                  そごう

以下は市長の弁解(報道)

一問一答は次の通り。

 ―機密とは何か。

 「人事、政策などで大学や医療関係者に相談したり、直談判したりする。慎重な対応が重要になる。住所を番地まで特定しないように記載していれば、規則上問題なく、工夫の余地はあった」

 ―行き先不明は9割を超える。機密事項はそんなに多いのか。

 「多いと思う。一つの人事を執行するとき、周到な根回しと打診、説得が要る。企画立案の段階で複数に打診し、相談する。政策面で円滑に進める上で、固有名詞を割り出されることはマイナスになる」

 ―政務と公務の線引きをしているか。

 「政務はほとんどない。政治家であっても、市長の立場で公務で会っている。東京の政治家には、市地下鉄東西線、産学連携など政策に深くかかわる事項で会っている。市として説明し、要望し、根回しをしている」