宮城県警関連

2009年1月アーカイブ

 本日、仙台高裁第2民事部における平成20年(行コ)第16号非開示処分取消訴訟の控訴審判決が言い渡されたました。個人が作成した領収書を除く非開示情報のほぼ全面開示を命じた原審判断を覆し、非開示処分の取消請求は全面的に棄却されるという結果になりました。
             仙台高裁090129.pdf      
 しかし、本日の判決理由中においては注目すべき判断がなされております。
 判決文58頁では、「果たして協力者当に真実交付されたのであろうか、捜査員個人で、あるいは宮城県警察が組織ぐるみで不正使用したのではないであろうかとの疑問を抱かせるところではある」
 同じく61頁では、「疑問がないわけではない」「管内25の警察署を含めたすべての各所属が予算を使い切る形で毎月計画的に捜査報償費を執行し得るのかという疑問はなお残るものといわざるを得ない。」
 同62頁「鑑識課の捜査報償費の支出につきこれがすべて架空の支出であったと断ずることはできないものの、鑑識課の捜査報償費の支出は必ずしも必要ではなかったのではないかという疑問がある。」
 同63頁「平成15年度における一般捜査報償費支出の減少は、それ以前の捜査報償費の支出に問題があったのではないかと疑う根拠とはなる」
などと指摘している点は非常に注目されます
 以上の指摘は、一部にしろ、宮城県警の捜査報償費に不正支出があったことを認めたものです。ただ、不正支出が全部ではないから、非開示処分の取り消しは認められないという判断構造となっており、また、部分開示に関する最高裁判決に関しても「本件に適切ではない」と判断しております。

 仙台高裁においては、平成17年10月27日判決において、県警報償費に関する非開示処分取り消しの判決を言い渡しているが、同判決では、具体的な報償費不正支出を疑わせる事情について一切触れておりませんでした。これに対して本件判決は、前述のとおり県警における不正支出があったことを認定しており、そこまで認めざるを得なくなったのは、県警の報償費不正支出がいまや動かしがたい事実であると言えます。
 しかし、結論として、オンブズマン側に不当に高い立証責任を課し、非開示処分の取り消し請求を全面的に棄却したという判断、結論については、極めて遺憾な判決です。
 仙台市民オンブズマンは、本判決に対し上告する方向で検討いたします。
 (鈴木)