費用弁償

議会費用弁償【盛岡地方裁判所で判決】

 平成22年2月26日、盛岡地方裁判所において、岩手県議会費用弁償について返還請求を認容する判決が下されました。判決では、「実費弁償という費用弁償の性質に照らせば、議員に支給された額は過大で、議会に与えられた裁量の逸脱だ」と判断しています。

 訴訟を担当された皆様の活動には私達も非常に励まされます。

 平成20年5月の北海道東北市民オンブズマンネットワーク例会において、費用弁償の問題を各地で取り組むことが確認されました。仙台の訴訟では、支給額と実際に要する費用の差をより積極的に立証する方針により、議員全員に対し、書面による尋問を実施しているため判決で結論が出るのはまだ先になります。

 宮城県議会の費用弁償については、議員から書面尋問の回答を得て、次回裁判(3月18日)に向けて、現在、集計作業中です。

 仙台市議会の費用弁償についても、書面尋問を申請しており、次回(3月23日)には採用されることになりそうです。

 

 今後の裁判に是非ご注目下さい。

 

 

費用弁償で仙台市議会議会改革検討会議が答申


 12月18日,仙台市議会議開会各検討会議が費用弁償について答申を出しました。
 従前,仙台市議会議員が議会等出席1日あたり1万円受領していた費用弁償を1日5000円に減額するべきだという答申です。
 しかし,そもそも,議会等への出席は議員本来の職務であり,費用弁償は交通費等の実費に限られるべきです。高額な費用弁償に市民の批判が集中していたため,議会も改革検討会議で費用弁償を検討してきたのですが,その結論がこんな程度なのです。


 今回の答申は,どんぶり勘定で5000円として既得権益を守ろうとしたに過ぎません。
 議長副議長の公用車利用の場合(実費ゼロ)の検討もしていないようであり,16回も議論をしたとは思えない結論です。そもそも費用弁償とは実費が原則であり,実費を検討する限り細かな議論が避けられません。答申はこの原則を理解していないと言わざるを得ません。
 残念ながら,お手盛りが問題となる場面においては,市議会には自浄能力がないのです。裁判所などの第三者が厳しく是正していくほかありません。現在係属の裁判において,議員が議会に出席する際の実費を明らかにし,5000円は高すぎることを示していきたいと思います。
                                  そごう

県議会費用弁償(7)

 本日(11月16日)の裁判では、宮城県議会議員61名に対する書面提出の方法での尋問が採用されました。

 これは、通常の尋問(議員を裁判所に呼出して尋問を行う)という方法に代えて、あらかじめ回答を求める事項を決めて、その回答について書面を提出させるという方法での証拠調べです。

 議員61名をすべて裁判所に呼び出すことは、困難なことですし、議員に聞きたいことは限られています(交通費、宿泊の有無など)ので、オンブズマンとしては、議員が議会出席に費やしている実費を明らかにするため、この様な方法での証拠調べを求めていた次第です。

 この書面尋問により、本件費用弁償と議会出席の実費との隔たりが明らかになるはずです。

 

 次回裁判は、平成21年2月1日です。

 

 

仙台市議会費用弁償(1)

 10月27日、仙台市議会議員に支払われている費用弁償(日額1万円)の返還を求める訴訟の第1回期日がありました。被告からは、請求棄却を求めるとの答弁書が提出されております。

 被告の答弁書は、訴状の主張に対する認否にとどまっておりますが、被告側では、次回までに具体的な主張を予定しているとのことでした。

 今後、オンブズマンとしては、先行している県議会費用弁償訴訟と同様、本件費用弁償が「議会出席に要する費用」としての実態を有しない、不合理で異常に高額な支給であることを明らかにしていきます。

 そして、市民の常識に反する不合理な支給がすみやかに廃止されることを期待いたします。

 

 次回期日は、12月22日です。

 

県議会費用弁償訴訟(6)

 9月24日、県議会の費用弁償について裁判がありました。

 前回期日、県議会議員が補助参加し、今回まで県議会議員の側からの主張がなされる予定でした。しかし、県議会議員からは、従前の被告の主張を繰り返す程度の主張(訴訟要件?)しかなされませんでした。

 ただ、県議会議員の準備書面によれば、「本案の主張も準備中」とのことでしたので、県議会議員からの費用弁償の中身についての主張は次回まで持ち越しとなりました。

 次回期日は、11月16日となっております。県議会議員がどのように主張するのか楽しみなところではありますが、仙台市民オンブズマンとしては、今後、積極的に費用弁償の不合理性について明らかにしていく予定です。

仙台市議会費用弁償訴訟の訴状

 8月26日,仙台市議会費用弁償の裁判を提起しましたが,その訴状を掲載
します。
 別紙請求対象者目録は省略していますが,ご参照ください。
    訴状はこちら→訴状(費用弁償、仙台市).doc
                   PDF→仙台市議会費用弁償訴状.pdf

    他の政令都市の費用弁償況→政令指定都市の状況.pdf

仙台市議会費用弁償提訴

 平成21年8月26日、仙台市議会の費用弁償(日額1万円)について住民訴訟を提起いたしました。

 仙台市議会の費用弁償に関しては、昨年も住民監査請求を申立てております。棄却の監査結果ではありましたが、監査委員は「他都市の動向、議会出席時の交通手段の現状その他の諸事情を勘案した上で、あらためて費用弁償のあり方について検討されることを望むものである。」との意見を述べました。

 しかしながら、仙台市議会はこの1年間全く費用弁償の問題について検討しようとしませんでした。監査委員の構成と監査能力の問題は常に指摘されるところでありますが、その監査委員が、ようやく意見を述べたところで、議会がそれに耳を貸さないのでは、その存在意義自体が疑わしいところです。

 今年2月札幌高等裁判所において、札幌市の日額1万円は違法な支出であるとして全額の返還を認容する判決が下されましたが、議会及び監査委員による議員自らのお金の使い方について良識ある判断が期待できないのであれば、司法による判断を仰がざるを得ません。そこで今回の提訴に至ったという次第です。

 仙台市議会の費用弁償に関し、平成20年度は42,380,000円が予算として計上されています。今回の提訴の範囲は平成20年8月21日から平成21年2月27日までの期間ですが、その間の議会等出席について支払われた金額は26,380,000円になります。

 費用としての実態を欠く、このような高額な支給は、実質的には議員の日額報酬であるといえるでしょう。議員がお手盛りの条例を定め、「報酬の二重取り」を行っている状況は改められるべきと考えます。

 札幌市、千葉市、横浜市、大阪市など、費用弁償を廃止している政令指定都市は少なくありません。仙台市においても、同様、すみやかに廃止されることが望まれます。

  提訴時コメントはこちら→市議会費用弁償訴訟の提訴にあたってのコメント_.pdf

 

【監査請求の結果】仙台市議の費用弁償


 仙台市民オンブズマンは、平成21年6月3日、この仙台市議会費用弁償について住民監査請求を申し立てていましたが,昨日の7月30日,仙台市監査委員はこれを棄却しました。
 そこで,オンブズマンは次のとおりコメントを発表しました。
                                        そごう
<コメント>
 監査委員は昨年の監査結果同様,議会の裁量判断を理由にオンブズマンの主張を却けてる。しかし,平成21年2月20日の札幌高裁によって費用弁償について,新判断がなされている。よって,本来であれば,札幌高裁の判断を踏まえて,監査委員自らが 説得力ある理由を付けて結論を出すべきであった。しかし,監査委員は札幌高裁判決の指摘した問題点(費用に限定すべきこと,費用の額も具体的に検討し証明すべきこと)を一顧だにせず,同判決が確定せず係争中であるとの形式的理由でこの考えを否定した。 
 また,監査委員は,交通費だけでなく日当や事務経費という曖昧なものを無批判に認めている。仮に,これらを含めるにしても,1万円では実費の3倍以上となっていると指摘する札幌高裁の判断をも全く無視している。
 なお,監査委員も「意見」として,議会自らが費用弁償のあり方について検討するよう促しているが,議会には自浄能力がないと言わざるを得ない。
 オンブズマンとしては,住民訴訟を提起する予定であるが,8月24日の例会で正式決定したい。

県議会費用弁償訴訟(5)

 7月9日、県議会の費用弁償返還履行訴訟の期日がありました。期日間に県議会議員全61名が補助参加しております。

 県議会議員らは、お手盛りの高額な費用弁償を定め、漫然と支給を受け続けた本人らであり、返還請求の対象となりますので、本来、訴訟に積極的にかかわるべき人々のはずです。その議員らがようやく補助参加しました。

 札幌高裁平成21年2月20日判決は、「「標準的な実費である一定の額」が合理的に見積もられたものであることは、訴訟告知を受けた札幌市議会の議員又は条例の執行に当たる札幌市長において、積極的に主張立証すべきことである。」と判示しております。

 これまで、被告は、本件費用弁償の支給の合理性について特段中身のある主張をしませんでした。高額な費用弁償を定めたのは、議員らであり、実際、議会に出席しているのも議員らであることからすると、ある意味仕方のないことかもしれません。

 次回の裁判(9月24日)までに議員の立場からの主張が出される予定です。議員が本件費用弁償の合理性についてどのような考えをもっているのか、積極的に主張してほしいものです。

 オンブズマンとしては、今後、議員が議会出席に費やしている実費を明らかにしていきます。

 

 

仙台市議会費用弁償

 仙台市議会議員は、高額な月額報酬の他、議会や委員会に出席した際、「費用弁償」の名目で、日額1万円の支給を受けています。

 仙台市民オンブズマンは、平成21年6月3日、この仙台市議会費用弁償について住民監査請求を申立てました。

 市議会の費用弁償については、札幌、横浜、大阪など、18の政令指定都市の内8市で既に廃止されておりますので、仙台市議会においても自主的に廃止することを期待し、昨年は、住民訴訟を見送ったという経緯でした。

 しかしながら、その後1年を経過しても、仙台市議会には一向に条例を改正する気配がありません。仙台市民オンブズマンとしては、やむなく、司法による是正を求める他ないとの結論に至りました。

 費用弁償をめぐる最近の裁判例について述べますと、今年2月20日、札幌高等裁判所において、札幌市議会の日額1万円の費用弁償(廃止前)について、違法と判断し、全額(36,320,000円)の返還請求を認容する判決が下されております。

 仙台市議会においても、札幌市議会同様、早期、自主的な廃止がのぞまれるところです。