2012年12月アーカイブ

【報告】北海道・東北市民オンブズマンネットワークin宇都宮

 12月1日、2日に宇都宮で北海道・東北市民オンブズマンネットワークの第41回例会が行われました。


1、1日目は、「地方自治法改正で政調費はどうかわるのか?」と題してシンポジウムが開催されました。
 シンポジウムでは、まず、上脇博之(かみわきひろし)神戸学院大学法科大学院教授による講演が行われました。この中で、これまで違法とされた政務調査費の支出を合法化するために改正されたのではないかという疑念もあるものの、「議会等の活性化」のためという本質は変わらないはずであり、政務活動費を充てることができる経費の範囲は条例で定めることとされているので、今後は、各議会が定める条例で経費の範囲を拡大させないこと、条例制定後も経費の範囲を拡大させない運用をさせることが重要であるという指摘がありました。
 講演後のパネルディスカッションでは、地方議会議員が議員報酬、政務調査費、費用弁償、行政委員手当などを合計すると、年間に一体いくら受け取っているのかを調査した結果が発表され、宮城県議会では少なくとも1800万円、仙台市議会でも少なくとも1800万円弱を受け取っていることが報告されました。これらの金額のうち、いずれも420万円が政務調査費ですが、今後、政務活動費となり、形式的には支出範囲が拡大する余地があるとしても、具体的な支出内容を追及することが重要であることや、訴訟等の前段階として議会側への申し入れをし回答を得るというやりとりを繰り返し行っていくことが重要であるという指摘、さらには宮城県で採用されている後払方式が使途拡大の防止に有効ではないかという指摘がなされました。
 最後に参加者全員で、政務活動費条例制定に関するアピールを採択しました。

 アピール文はこちら  北東ネットアピール121201.pd

f2、2日目は、例会が開催され、各地のオンブズ組織での取組状況について報告いただきました。また、政務活動費に関して、北東ネットに参加しているオンブズ組織が、12月20日に一斉に議長に対して申し入れを行うことになりました。

3、次回北東ネット例会は、仙台市民オンブズマン設立20周年企画に合わせて、来年6月22日、23日に仙台で行われることになりました。地元開催でもありますので、多数御参加いただきますようお願い致します。

                                               吉田