仙台市民オンブズマン|市民による行政の監視役
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  • 仙台市議会費用弁償訴訟の訴状

     8月26日,仙台市議会費用弁償の裁判を提起しましたが,その訴状を掲載

    します。
     別紙請求対象者目録は省略していますが,ご参照ください。
        訴状はこちら→訴状(費用弁償、仙台市).doc
                       PDF→仙台市議会費用弁償訴状.pdf
        他の政令都市の費用弁償況→政令指定都市の状況.pdf

    第16回全国市民オンブズマン岡山大会に来ています

     8月29日,30日,岡山大学構内で開催されている標記全国大会に来ています。

     今日は片山善博氏(慶応大学教授 前鳥取県知事)の記念講演がありました。「末期的な地方財政から真の地方分権を考える」と題した講演でしたが,なかなか聞き応えがあり,いい刺激となりました。
    地方財政を危機的状態にした責任が議会と国にあることを丁寧に説明されました。議会が執行部提案をほぼ100%承認してきたことは,ノーチェックに等しいことはそのとおりでしょう。
     印象的だったのは,国が法律で地方の政策を巧妙にコントロールし,手かせ足かせをはめているとの指摘です。たとえば,固定資産税や住民税を一定レベルより下げようとすると,国は地方にさまざまなペナルティを課す仕組みを作っていて,地方独自の減税はほぼ不可能だそうです。また,地方が借金してハコモノを造れば,後々地方交付税交付金が増額されるなどのアメを用意して,国は地方の政策を巧妙にコントロールしてきたそうです。
     オンブズマン活動に対しては,「税金の使い方をチェックして成果を上げても,地方税が減税になりましたか?なってないでしょう!おかしいと思いませんか?」との激励もいただきました。
     地方自治体の財政をチェックすることを通して,国の財政や政策にも切り込んでいく必要性を示唆する意義深い講演となりました。
     明日は各地報告で,仙台市民オンブズマンは国の直轄事業負担金訴訟を報告します。この問題も,地方自治体の財政をチェックすることを通して,国の財政や政策にも切り込んでいく場面かと思います。
                                          そごう

    仙台市議会費用弁償提訴

     平成21年8月26日、仙台市議会の費用弁償(日額1万円)について住民訴訟を提起いたしました。

     仙台市議会の費用弁償に関しては、昨年も住民監査請求を申立てております。棄却の監査結果ではありましたが、監査委員は「他都市の動向、議会出席時の交通手段の現状その他の諸事情を勘案した上で、あらためて費用弁償のあり方について検討されることを望むものである。」との意見を述べました。

     しかしながら、仙台市議会はこの1年間全く費用弁償の問題について検討しようとしませんでした。監査委員の構成と監査能力の問題は常に指摘されるところでありますが、その監査委員が、ようやく意見を述べたところで、議会がそれに耳を貸さないのでは、その存在意義自体が疑わしいところです。

     今年2月札幌高等裁判所において、札幌市の日額1万円は違法な支出であるとして全額の返還を認容する判決が下されましたが、議会及び監査委員による議員自らのお金の使い方について良識ある判断が期待できないのであれば、司法による判断を仰がざるを得ません。そこで今回の提訴に至ったという次第です。

     仙台市議会の費用弁償に関し、平成20年度は42,380,000円が予算として計上されています。今回の提訴の範囲は平成20年8月21日から平成21年2月27日までの期間ですが、その間の議会等出席について支払われた金額は26,380,000円になります。

     費用としての実態を欠く、このような高額な支給は、実質的には議員の日額報酬であるといえるでしょう。議員がお手盛りの条例を定め、「報酬の二重取り」を行っている状況は改められるべきと考えます。

     札幌市、千葉市、横浜市、大阪市など、費用弁償を廃止している政令指定都市は少なくありません。仙台市においても、同様、すみやかに廃止されることが望まれます。

      提訴時コメントはこちら→市議会費用弁償訴訟の提訴にあたってのコメント_.pdf

     

    仙台市民オンブズマン

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