仙台市民オンブズマン|市民による行政の監視役
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  • 安部孝議員の人件費について監査請求を行いました。

    仙台市民オンブズマンの石上雄介です。

     

    仙台市民オンブズマンは、平成28年4月7日、宮城県議会議長である安部孝宮城県議会議員が,平成21年4月から平成27年11月にかけて,県政報告会従事,事務所県政相談応対等に対する人件費の名目で,「政務調査従事代として」等と記載された領収証に基づいて,計484万1000円を充当してきたことについて,違法かつ不当に政務活動費が支出されたものであるとして,宮城県監査委員に対し宮城県に生じた損害を填補すべく,必要な措置・勧告を求める住民監査請求を行いました。

     


    平成28年4月7日監査請求書.pdf


    甲1の1,甲1の2.pdf


    甲2.pdf


    甲3ないし甲8.pdf


    甲9.pdf

     

    オンブズマンでは,本年2月23日付で,人件費の支出の中から代表的な23件計102万3000円分の支出を取り出して公開質問を行い(甲1の資料です。),安部孝議員から3月8日付で説明回答を受けていました(甲2の資料です。)。安部孝議員の人件費に関する領収証は「政務調査従事代として」等と記載されているだけですので,領収証だけでは具体的な内容は全く不明なものとなっていますが,オンブズマンの公開質問に対する安部孝議員の説明によれば,人件費の支出は以下の3つの類型に分類することができます。

    ① 県政報告に関連するもの

       例 県政報告会の会場関連費,県政報告書の配布に関する人件費

    ② 事務所における県政相談に応対する際の人件費

    ③ 個別の視察,調査,セミナーに関して支払った人件費

    しかしながら以下の一覧表に記載したとおり,安部孝議員の23件分の説明は虚偽であると強く疑われます。オンブズマンの公開質問に対して回答を準備する時間は十分にあったはずですから,安部孝議員が勘違いで回答したとは考えられません。したがって,安部孝議員は説明のつかないことに違法不当に政務活動費を支出したものというべきです。そうすると,人件費の支出全体についても,説明のつかないことに政務活動費を支出したものとして,違法不当な支出である疑いが大きく,本件監査請求に及んだものです。

     


    記者レクレジュメ一覧表 (002).pdf

     

    本件は

    ①議員は政務活動費の使途基準を軽視しており,適正に政務活動費を支出するという意識に欠けていること。特に人件費の支出について「政務調査活動従事分として」などと漠然としたことしか記録していない点は極めて問題です。

    ②議員の政務活動費の支出をチェックする仕組みが機能していないこと。会派が「政務調査活動従事分として」という記録のみで政務活動費の充当を認めてきたことも極めて問題です。会派のチェックは穴だらけです。

    という2点で政務活動費不正支出問題を象徴している事件です。政務活動費問題については抜本的な改革が必要です。

     今後オンブズマンは,安部孝議員の責任は徹底して追及していくとともに,政務活動費について透明性を確保する抜本的な改革として,政務活動費に関する資料(収支報告書,活動報告書,出納簿・会計帳簿,領収証・支出伝票等)一切を黒塗りなしにインターネットで公開する制度を導入することを求めていきます。また合わせて,県民から見て政務活動費の支出の内容を一見して分かるよう,一つ一つの支出ごとに逐一説明が尽くすことも求めていきます。

    安部孝議員、安部まなみ氏を刑事告発しました

    仙台市民オンブズマンです。

     

    当オンブズマンでは、平成28年3月9日、仙台地方検察庁に、①安部孝議員(現宮城県議会議長)を詐欺罪で、安部まなみ氏(安部たかし後援会の会計責任者)を政治資金規正法違反の罪で刑事告発しました。

    簡単に説明します。

    安部孝議員は、平成25年12月22日、安部たかし後援会主催で県政報告会を行いました。
    後援会の方々等から会費を集め83万1000円の収入がありその中から61万740円を松島町のホテルに支払いました。そして、安部たかし後援会宛の61万740円の領収書を受け取りました。
    政治資金規正法上、会計責任者は毎年の収支を選挙管理委員会に報告することになっており、報告のもととなる領収書を保管する義務があります。安部まなみ氏は上記のとおり報告をしています。

    しかし、平成26年1月になってホテルに対し、上記の「安部たかし後援会」宛の領収書を、「安部孝」宛に書き換えるよう求めました。ホテルは「安部たかし後援会」宛の領収書を回収した上で、「安部孝」宛の領収書を再発行しました。

    安部孝議員は、書き換えられた領収書をもとに、あたかも自分自身が61万740円を支出したかのように装い、その内の20%である12万2148円を政務活動費から支出した旨の報告書を作成して、政務活動費を受け取りました。

    (なお、政務活動費はまず県から会派に支給され、年度末に余ったお金を返す、という方法をとっているため、12万2148円の返還を免れた、という考え方もできます。)

    わざわざホテルに領収書を書換えさせ、自ら支出していないお金を支出したと称して政務活動費を受け取るのは、詐欺です。

    また、最初に発行された後援会宛の領収書をちゃんとそのまま保管していれば上記のような事件はおこりませんでした。


    宮城県の政務活動費を後援会主催の会合の費用に充当することはそもそも許されていません。

    また万一、安部孝議員が自らの費用で有権者に酒食を提供した、というのであれば公職選挙法違反に問われる可能性があります。

    12万2148円を政務活動費から支出した、安部孝議員が一部の費用を負担した、というのであれば後援会との間でそのようなお金のやり取りをしなければなりませんが、少なくとも選挙管理委員会宛の報告書にはそのようなやりとりをした記載はありません。

    私たちの調査から上記のような事実が分かり、刑事告発に踏み切りました。

    事務局長 畠山裕太

     

    政務活動費交付条例の一部改正に関する請願をしました。

    事務局長の畠山です。

    (記事を書いてアップしたつもりが、未公開のままになっていました。)

     

    当オンブズマンは、平成28年2月29日、宮城県議会に対し、政務活動費交付条例の一部改正に関する請願をして参りました。

    請願書(署名いり).pdf

    請願の内容は、政務活動費ついて会派・議員が作成する収支報告書、実績報告書、会計帳簿、証拠書類(領収書など)を、インターネットで公開することを求めています。

     

    現在、会計帳簿以外は、毎年会派から議長に提出され、期末から約2ヶ月しますと閲覧・コピーができます。

    しかし、全部をコピーしようとするとその量は膨大になります(平成27年9月にオンブズマンでフォーラムをした際には、4期以上の議員の分だけコピーしましたが、10万円以上の費用がかかりました)

     ちょっと興味を持って気軽に見てみる、なんてできませんね。

    市民の目に少しでも触れやすくすることで議員の方々が襟を正して適切に政務活動費を使うようになってくれれば、と思います。

    3月10日に委員会が開かれ、審議されるようです。どのような審議、結果になるのは見守りたいと思います。

    高知県、大阪府はもうネット公開していますし、かの兵庫県でも、平成28年度からは領収書もネット公開するそうです。我が県でもこれに遅れることなく是非ネット公開を実施して欲しいと思います。

    資料.pdf

     

     追伸 平成28年4月22日、本請願について宮城県議会で意見陳述をすることになりました。

     

     

     

     

     

    仙台市民オンブズマン

    事務局 仙台市青葉区中央4-3-28朝市ビル4F 宮城地域自治研究所内 TEL 022-227-9900 FAX 022-227-3267