仙台市民オンブズマン
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オンブズマンってなあに


1 オンブズマンとは

そもそも一般的にオンブズマンという言葉は、特にスウェーデンにおいて長い歴史的経過の中で形成されてきたものですが、公正中立の立場に立って行政を監視する機能を持つ市民の代理人の意味で使われています。現在ではこのオンブズマン制度は、各国で国の制度として普及していますが、残念ながら日本にはありません。自治体レベルでは川崎市をはじめとしていくつかの地方自治体で作られ、宮城県でも県政オンブズマンという形で出発をしています。
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2 仙台市民オンブズマン設立のきっかけ

ところで私たちが創った「仙台市民オンブズマン」は公的な制度ではなく、自ら市民としての自覚のもとに県や市の行財政活動を監視しようとする私的で自立的な組織です。このような組織を創ろうという動きが出てきたきっかけは、「花京院事件」という仙台市が国鉄用地の取得をめぐっての経過に疑惑についての訴訟事件です。しかし、この事件を取り組む中で行政の腐敗構造の根深さを痛感し、市民レベルでの継続的な監視機構が必要と感じました。この動きとは別に宮城地域自治研究所という団体が仙台を中心とする県内の市民運動の人たちからさまざまな意見や提言を聞く中で、同じようにオンブズマンの必要性が語られるようになったのです。
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3 オンブズマン活動の実際

そこで、93年3月に同じような活動をしている名古屋、京都、大阪に調査旅行をし、同年6月結成の運びとなりました。それ以来私たちは青葉山・大年寺山の土地買収をめぐる疑惑に対する住民監査請求や住民訴訟、食糧費問題、カラ出張問題など次々と取り組んでいます。情報公開訴訟では96年7月に個人名の公開を命じる画期的な判決をかちとり、その後の全国的な流れを定着させています。私たちにとって情報公開により取得した資料を分析することが最も基本的な活動といえます。この情報公開のためには多額の費用がかかっているのですが、この資金は全て会員や支援組織であるタイアップグループの皆さんからの会費やカンパでまかなわれています。
月1度の例会ではいつも活発な議論が展開され創意あふれる活動方法が提案されます。私たちは国や地方自治体の行財政のむだ遣いを監視することだけではなく、むだ遣いをなくすためにどうするかという観点から具体的な提言も行います。例えば、監査委員のあり方についての提言も行い実際にもその成果が行政に反映しています。
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