本日(11月2日),標記事件について控訴しました。
【控訴】宮城県議会の海外視察訴訟
【地裁判決】宮城県議会の海外視察で請求棄却
10月20日,仙台地方裁判所第1民事部(足立謙三裁判長)で判決の言い渡しがありました。
裁判所は,オンブズマンの請求を認めませんでした(請求棄却)。
裁判所の判断枠組みは,合理的必要性がないにもかかわらず派遣したり,視察の名のもとに観光をさせることを容認して派遣するなどの場合には裁量権行使の逸脱濫用として違法となるというものでした。このような一般論を当てはめ,外形的には観光旅行と区別できないと認定しながら,もっぱら観光目的の視察であったと断ずることは出来ない,あるいはそれなりに知識を高め見聞を広めたことが伺われないではなくそのことが県政に資する可能性も否定しがたく一定の成果を上げたと言えなくもないなどと,二重否定を何度も重ねて議員を救済しました。
【最高裁で勝訴確定】仙台市議会政務調査費訴訟
昨年11月11日に勝訴判決(控訴審判決)がでていた件で,10月2日,最高裁は,仙台市側の上告を棄却しました。これによって,控訴審判決が確定しました。
【逆転敗訴】市議会海外視察控訴審判決
9月18日(金),仙台高等裁判所第1民事部(小野貞夫裁判長)の判決がありました。議会の裁量を大幅に認める旧態依然とした判決です。「視察目的との関連性が明確であるとまではいえない見学等が含まれているとしても,それにより視察に要する費用が過大になったとまでは評価できない。」などと議員を擁護する態度が露骨です。これでは,議員のいいかげんな海外視察にお墨付きを与えるようなものです。納税者の感覚や市民感覚からかけ離れた判断と評価するしかありません。
市議会議員海外視察訴訟結審 判決へ
7月14日,市議会議員の海外視察訴訟の控訴審が結審しました。
市議会海外視察訴訟の控訴審証人尋問終わる
市議会海外視察訴訟の控訴審では,議員側が「伊サッカー協会との面談日がずれ込む可能性があったので最終日の宿泊費は無駄ではない。最終日はガイド・アシスタント費用は支出していない」と弁解しています。本年6月9日,岡本あき子議員の証人尋問が行われ,①ずれ込みが予想された当日に実際は帰国の途についていること,②休養を兼ねた自由視察日にガイド料や通訳料が公金から支出されていたことが判明しました。今後は最終準備書面を提出して,次回結審となる予定です。
議員らは皆,相当な日程を割いて有名な観光地を「視察」しています。旅行の全体を観察すれば,「視察」した割には仙台市政には何の成果もなく,常識に照らしてお手盛りの観光であることが明らかです。全額税金を投入して行うことが許されるのか,安易な裁量論に逃げることなく,仙台高裁には常識的な判断を期待します。
次回裁判期日 本年7月14日(火)午前11時 仙台高裁第1民事部
5月12日 証人尋問です! 県議会議員海外視察訴訟
平成18年10月に県議会により派遣されたフランス海外視察団には、政務調査を目的とした自民党県民会議欧州視察団が同行しています。実際、両視察団の行程や視察内容は全く同一でした。
まず、県議会において海外視察の議決を経た視察団と、自民党の政務調査目的の視察団とでは全く別の財源により費用が支出されているので、当然、各視察団の視察に要した経費はそれぞれの責任で支払うべきです。
しかし、旅行会社の発行した領収証が視察団毎に発行されていないこと、同一行程なのに往復の航空運賃は視察団によって一人あたり約80万円程の差があることなどから、オンブズマンは訴訟において海外視察費を政務調査に流用した可能性を指摘しました。
証人の中島氏は、政務調査目的の視察団の一人です。
次回尋問では、海外視察費を政務調査に流用したのか否か、その疑問が浮き彫りになると思われます。
日時は下記のとおりですので、皆様、ふるって傍聴して下さい!
みうら
記
5/12AM10:30~ 仙台地方裁判所
中島源陽氏の証人尋問
【控訴審第1回】仙台市議会議員海外視察違法訴訟
4月24日(金)仙台市議会議員海外視察違法訴訟の控訴審第1回口頭弁論がありました。オンブズマンは控訴理由書を陳述し,第1審の誤りを指摘しました。
次回期日は以下のとおりです。もしかしたら,証人尋問になるかもしれません。
6月9日(火)午前10時 仙台高裁第1民事部
そごう
県議会政務調査費裁判終結
3月23日の和解成立をうけ,昨日3月24日,オンブズマンは仙台地裁に係属中の裁判(2件)も取り下げました。これで,宮城県議会との政務調査費に関する裁判がすべて終結したことになります。
これらの裁判を通して,①宮城県議会の「簡便計算方式」の不当性を明らかにすること,②このような不当な簡便計算方式を他の地方自治体に採用させないこと,③不当な制度に安住した議員には相応の痛みを感じてもらうこと,ができたと思います。
仙台市民オンブズマンに対して,ご協力,激励,ご意見をいただいたことに,この場を借りて感謝いたします。不断のチェックとねばり強い問題提起がない限り不正を抑制できないということを実感した裁判でした。この教訓を肝に銘じて今後も取り組みたいと思います。
そごう
【和解成立】県議会政務調査費訴訟終結
本日,仙台市民オンブズマンは県知事,県議会各会派と県議会政務調査費に関する
和解を成立させ,これに伴い係属中の訴訟4件をすべて取り下げることを決めました。
高裁に係属中の事件は本日取り下げ,地裁に係属中の事件も追って取り下げる予定
です。
和解内容の概要は次のとおりです。
1 県議会各会派は,本年4月に施行される制度改革に従った政務調査費の運用
を行う。
2 県議会各会派は,03年4月分と05年度分の2訴訟で仙台地裁が県に返還請
求を命じた計約9500万円の半額を県に返還する。
3 オンブズマンは07,08年度の政調費に関する監査請求や訴訟提起を行わな
い。
4 オンブズマンは訴訟4件を速やかに取り下げる。
5 県議会各会派は訴訟に要した弁護士費用等を支払う。
和解に伴って発表したコメントは次のとおりです。
従前の「簡便計算方式」は不当な水増し請求(実費の数倍)であり,一刻も早く
これをやめさせる必要がありました。そこで,オンブズマンは争点をこの点に絞っ
て早期判決を求めていたところ,平成20年12月1日の仙台地裁第2民事部は
これを正面から受け止めてオンブズマンの請求を認めてくれました。このような
司法の力もあって,今回,宮城県議会の改革が実現したのです。
今回実現した改革は全国に例のない画期的なものと評価できますので(詳細は
上記コメント:政務調査費改革の意義,をご覧ください),オンブズマンとしては
過去に支出された政務調査費については訴訟を終結させることとしました。
他方,どんな立派な制度を構築しても,抜け道を探して不当な運用をすれば目的
は達成できません。今回の改革が真に県民のためになされたものかどうかは,こ
れからの運用によって評価されるべきです。残念ながら,これまでの経験から,議
会や警察には自浄能力があるとは評価できません。そこで,オンブズマンは,県
議会がこの改革を忠実に運用していくかどうか,厳しくチェックして
いきたいと考えています。
そごう
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